『 火天の城 』 『 空間の行間 』
信長の安土城築城を描いた歴史小説
映画化もされました。(まだ見ていませんが)
信長の無理難題に立ち向かいながら、プロフェッショナルな仕事に徹する総棟梁、岡部又右衛門と匠たちの物語。
ものをつくる人間というのは、かくも厳しい世界に生きているということが、活き活きと描かれており、襟を正さずにはいられません。
同じ作者の直木賞受賞作『利休にたずねよ』とともに、一気に読ませる小説です。
安土城は、その特異な形態から人気のある城です。
「法隆寺夢殿+金閣寺」という天守閣に加え、内部に巨大な吹抜を内包するという構成は大胆すぎます。(小説では吹抜は中止されますが)
磯崎新と福田和也の対談の『空間の行間』でも、その意味について論じられています。
安土城・・・現存していませんが、一度見に行ってみたいです。
『火天の城』山本兼一(文芸春秋2004年)
『空間の行間』磯崎新、福田和也(筑摩書房2004年)
by ATELIER-K_98 | 2012-01-17 23:50 | 本 | Comments(0)