『きけ わだつみのこえ』
今日は終戦記念日。
京都では、”先の戦争”といえば「応仁の乱どすか?」という笑い話があるが、現在の日本の国の”かたち”を決定付けたという意味で、やはり太平洋戦争は様々な影を落としている。
『きけ わだつみのこえ』は、1949年に刊行された言わずと知れた戦没学生の手記集であるが、これを読むと本当に何ともいえない気持ちになるとともに、多くのことを考えさせられる・・・。
生きるということ、死ぬということに対する鋭い眼差しと、愛する人を憂い、想う優しい眼差しが交錯する文章は、そのいづれもが溢れるばかりの激情が規律ある凛としたことばたちによって綴られている。
決して風化させてはならない、子供たちに伝えていかねばならない歴史である。
戦争で亡くなった方々並びに東日本の震災で亡くなった方々のご冥福をお祈り申し上げます。
(岩波文庫)
by ATELIER-K_98 | 2011-08-15 12:21 | 本 | Comments(0)